正社員登用に積極的なメーカーであれば、期間工から正社員に登用されるチャンスがあります。

ただ、期間工の全てが正社員を目指しているわけではないのも事実です。
実際に期間工から正社員になると、どんな変化があるのでしょうか?
今回はその点について、メリット・デメリットという面から検証してみたいと思います。
期間工から正社員になるメリット
まずは、期間工から正社員になることのメリットからです。
社会的信用度が上がる
期間限定の契約社員と正社員とでは、社会的な信用度が大きく変わってきます。
例えば、クレジットカードの審査にも通りやすくなりますし、将来家を買う際のローンにも通りやすくなります。
また、結婚などを意識した際にも、正社員かそうでないかという点は大きいポイントでしょう。実際、彼氏が正社員ではないために結婚に踏み切れないという女性の声はよく聞きます。
まだまだ日本は正社員信仰の強い社会ですので、「正社員という地位」を手に入れるメリットはかなり大きいと言えます。
ボーナスが支給される
期間工は日給制(時給制)なのでボーナスは支給されませんが、正社員はボーナスが支給されます。
年齢と職歴にもよりますが、1回の支給で100万円を超えるケースも珍しくなく、この点は正社員だけの特権と言えます。
財形貯蓄が出来る
毎月の給料からの天引きという形になりますが、有利な利率での財形貯蓄が可能の会社も多いです。
その分手取りは減ってしまいますが、自分ではなかなか貯金が出来ないという方にとってはありがたい制度ではないでしょうか。
雇用が安定する
先ほども書きましたが、期間工は期間限定の契約のため、雇用が安定しているとは言えません。
契約を更新しても最大で35か月(2年11カ月)ですし、そもそも世の中が不景気になると契約の更新自体が打ち切られてしまう可能性もあります。
会社の業績が悪くなった時に人員整理されるのは、正社員ではなく期間工や派遣社員の様な非正規社員です。
その意味で、正社員の雇用の安定性は非常に魅力ではないでしょうか。
期間工から正社員になるデメリット
ここまで挙げてきたように正社員になるメリットは多いですが、反面デメリットも存在します。
毎月の給料が減る
期間工から正社員になった人の不満で多いのが、この部分です。
期間工時代に30万円ほどの月収があったとしても、正社員になると20万ほどに下がってしまいます。
満了慰労金や報奨金といった手当ももらえなくなりますので、一時的に収入は減ってしまう可能性の方が高いです。
ただし、正社員にはボーナスの支給がありますので、トータルで見ると年収はそれほど変わりません。
多くの工程を覚える必要がある
期間工時代は自分が担当する工程の仕事だけを覚えればそれでOKですが、正社員になると複数の工程について熟知している必要が出てきます。
※ただし、期間工から正社員を目指す場合は、期間工時代からある程度の工程数について知っておく必要はあります。
そのための勉強に時間をあてる必要が出てきたりと、責任が増える分仕事の量や種類が増えることは覚悟しておく必要があります。
サービス残業がある場合がある
上記と関係しますが、期間工時代はきっちりついていた残業代が、正社員になると付かなくなる場合もあります。(全てではありませんが)
覚える仕事と責任が増える分、ある程度は仕方のないことかもしれませんが、事前に職場の環境をよく見て、この職場で正社員を目指すべきか目指さないべきかの判断材料にしても良いかと思います。